コダック Mini Shot 3 RETRO PMS3R-C300RYの魅力を徹底解説

目次

概要

富士フイルム instax mini 12 と instax mini 40 は、いずれもシンプルな操作性と持ち運びやすさで人気を集めるインスタントカメラです。これらの機種は、撮影したその場で写真をプリントできる楽しさを提供し、日常のちょっとした瞬間を気軽に残すことができます。一方で、コダック Mini Shot 3 RETRO PMS3R-C300RY は、レトロなデザインを持ちながらもデジタルとアナログの両方を融合させた特徴的なモデルです。撮影した写真を液晶画面で確認できる点や、スマートフォンとの連携機能を備えている点が、従来のインスタントカメラとは異なる魅力を生み出しています。さらに、プリント方式においても独自のアプローチを採用しており、写真の仕上がりや保存性にこだわりたいユーザーにとって注目すべき選択肢となります。instaxシリーズが「シンプルで直感的な楽しさ」を重視しているのに対し、コダックの本機は「多機能で幅広い活用」を意識しているため、用途や好みによって選び方が大きく変わるでしょう。例えば、旅行やイベントで手軽に使いたい人には instax が適している一方、撮影後に編集やスマートフォンからのプリントを楽しみたい人にはコダックが魅力的に映ります。このように、両者の方向性は似ているようでいて実は大きく異なり、比較することでそれぞれの強みがより鮮明になります。この記事では、操作性やデザイン、機能性の違いを掘り下げながら、読者が自分に合った一台を見つけられるように解説していきます。

比較表

機種名(固定文言) コダック Mini Shot 3 RETRO PMS3R-C300RY 富士フイルム instax mini 12 富士フイルム instax mini 40
画像
使用フィルム Kodak Mini Shot 3用インク一体型カートリッジ FUJIFILM instax mini FUJIFILM instax mini
写真画面サイズ 76×76mm 62×46mm 62×46mm
プリント方式 4PASS(昇華型) インスタントフィルム現像 インスタントフィルム現像
印刷/現像時間 約60秒(1枚) 約90秒 約90秒
レンズ構成 2群2枚 2群2枚
焦点距離 f=60mm f=60mm
開放絞り値 1:12.7 1:12.7
撮影範囲 オート(30cm〜∞) 0.3m〜∞(0.3〜0.5mはクローズアップ使用) 0.3m〜∞(0.3〜0.5mはセルフィーモード使用)
シャッター速度 1/2〜1/250秒 1/2〜1/250秒
露光制御 自動(Lv5.0〜14.5、ISO800) 自動(Lv5.0〜14.5、ISO800)
フィルム送り出し 電動式 電動式
フラッシュ 有(ON/OFF/オート) 常時発光(自動調光) 常時発光(自動調光)
フラッシュ充電時間 7秒以下(新品電池) 6.5秒以下(新品電池)
フラッシュ有効範囲 0.3〜2.2m 0.3〜2.7m
液晶モニター 1.7インチLCD
撮像素子 1300万画素
セルフィーミラー 搭載
Bluetooth接続 対応
メモリーカードスロット
使用インク/カートリッジ Kodak ICRG-330
バッテリー容量 900mAh(内蔵)
充電時間 約90分
充電/電源方式 USB Type-C充電 単3形アルカリ電池×2 単3形アルカリ電池×2
オートパワーオフ 5分 5分
本体サイズ(W×H×D) 134×104×30mm 104×66.6×122mm 104×121×65mm
質量 370g 306g 330g

比較詳細

コダック Mini Shot 3 RETROは、「撮ってすぐ残す」喜びを、スマホ写真のプリントまで含めて広げるタイプの一体型。対して富士フイルムのinstax mini 12とinstax mini 40は、レンズとフィルムが直結した“純インスタント体験”に振り切った王道。どちらも手の中で完結しますが、触り始めた瞬間から、写真が生まれるプロセスの質感が違います。

Mini Shot 3 RETROの液晶で撮影直後に構図や表情を確認できるのは安心感が大きく、プリント前に選べる自由さが心地よいです。ミスを減らせるのでイベントや集まりで配るときに落ち着いて進行できます。一方、instaxは覗いて押すだけの潔さが魅力で、躊躇せずシャッターを切りやすい。体のリズムに合わせて「今だ」と切り取るテンポが自然に速くなり、ライブ感のある一枚が増えます。

発色の印象も異なります。Mini Shot 3 RETROは染料昇華プリントらしい滑らかな階調と艶やかな表面で、肌のトーンが穏やかにまとまり、暗部が粘るため室内のムードを保ちやすい質感です。instax mini 12/40はフィルムらしいコントラストとハイライトの軽やかさが出て、明るい空や白い壁がふわっと広がる。日差しやネオンの光を“気分”で写す時の伸びやかさはinstaxに分があります。

被写体との距離感の体験差もはっきり感じます。Mini Shot 3 RETROはスマホと連携してベストショットを選んでからプリントできるため、集合写真やテーブルフォトで「誰が目を閉じたか」を避けやすい。instax mini 12はクローズアップモードが軽快で、近接でもパララックスの補正が効いて狙い通りの位置に置きやすい。ミニ40はクラシックな操作感ながら、少し離れて人物を撮ると輪郭がきゅっと立って、背景の雰囲気ごと切り取るのが得意です。

シャッターを切る瞬間の手応えは、機種の性格を象徴します。Mini Shot 3 RETROは液晶と電子シャッターの軽さがあり、構図の調整を重ねながら「確実な一枚」に着地する感じ。instax mini 12は手の中でカメラが活きる感覚が強く、テンポよく連続で押してもブレにくい印象。ミニ40は指先のクリックに存在感があり、1枚を大事に仕上げる所作が自然と丁寧になります。

暗所の撮り味に違いが出ます。Mini Shot 3 RETROは屋内照明下でも階調が残りやすく、肌のざらつきが目立ちにくい仕上がり。フラッシュの白さが嫌味にならず、影の柔らかさに救われる場面が多いです。instax mini 12はフラッシュの当たり方が素直で、近距離の明るさをしっかり引き上げますが、背景は思い切って落ちるため主役が強調される。ミニ40は雰囲気重視の露出に振れやすく、バーやライブハウスなどの光が画面の中で“記憶の粒”として立つのが楽しい。

プリントサイズと存在感は日常の使い方に直結します。Mini Shot 3 RETROの正方形プリントは机に置く、壁に並べる、アルバムに貼るなど“飾る楽しみ”が広がります。枠の余白が効いて、写真が小さな作品めいて見えるのが心地いい。instaxのミニサイズは手渡しが軽く、財布に入れる、名刺代わりに添える、メモと一緒に貼るなど機動力が抜群。人に配る場面ではこの軽さが効いて、場が回ります。

携行性の体感差も明瞭です。Mini Shot 3 RETROは液晶付きの箱型ボディで、バッグに入れて運ぶのが前提。撮るときは両手でしっかり構える安心感があります。instax mini 12は丸みのおかげで片手でも安定し、散歩の途中にふと取り出すスナップが途切れない。ミニ40は張りのあるグリップ感と外装の質感で“持って歩きたい”気持ちが湧き、撮る前から気分が上がります。

操作のステップは写真の性格を形作ります。Mini Shot 3 RETROは撮影、確認、選択、プリントの流れで“編集する喜び”が入る。現場で即決できる人ほど迷いが減り、狙いに確度が出ます。instaxはレンズを繰り出して構えて、押して、出てくるのを待つだけ。段取りが少ないぶん、被写体に向き合う時間が長くなり、相手の表情や場の空気を掴みやすいのが美点です。

スマホ連携の現実感も違いを生みます。Mini Shot 3 RETROはスマホ内の写真を選んで、現場でプリントして配れるので、集合後の共有が完結する。撮り手以外の人の写真も紙にできるため、パーティーやワークショップで重宝します。instaxはその場で生まれた一枚に価値が宿る設計で、撮影者と被写体の関係に温度が乗る。後から足し算するより、その瞬間の一期一会を大切にする向きに向いています。

質感の主観は好みが分かれるところ。Mini Shot 3 RETROのプリント表面はつややかで、指でなぞると滑る感じが写真を“製品”っぽく整える。均質で落ち着いた仕上がりが、ギフトや記録用途に合う。instaxの紙は触ると軽くざらりとして、“写真そのもの”という手触りがある。小さな擦り傷や個体差が思い出の一部になる感覚があり、旅や日常のスケッチにはこのラフさが心地よいです。

フレーミングの自由度は、画面の呼吸に直結します。Mini Shot 3 RETROは液晶で端まで確認でき、水平を合わせやすく、余白の取り方が安定する。人物を真ん中に置いても窮屈さが出にくい。instaxはファインダーの特性上、やや感覚的な合わせ方になるが、そこが面白い。ほんの少しのズレが写真に生命感を生み、偶然の構図が“らしさ”として記憶に残ります。

家族写真での体感差は顕著でした。Mini Shot 3 RETROは子どもが動いても撮り直しが利き、笑顔の瞬間を選んで形にできる安心感がある。集合写真では“全員が目を開けている一枚”を落ち着いてプリントでき、配布がスムーズ。instaxは子どもの動きに付き合いながら、失敗も含めて物語になる。予期せぬ表情やブレが、むしろ宝物になる場面が増えます。

旅行での使い分けも明確に分かれました。Mini Shot 3 RETROは宿に戻ってからベストショットを選び、翌朝に配る、という段取りが組みやすい。食事の写真や看板、風景の切り抜きを整えてスクエアに落とすと、旅のアルバムに一貫性が出ます。instaxは現地の空気をその場で封じ込めるのに向き、路地の光や人の声の温度が紙に乗る。移動しながら撮って配る軽さが旅のテンポと噛み合います。

被写体のタイプで得意不得意が出ます。Mini Shot 3 RETROは物撮りやフードに強く、色面の滑らかさと面の艶が効く。陶器やガラス、金属の反射の表現がきれいです。instaxは人物と風景が似合い、髪の毛の輪郭や衣服の質感が光の方向で生きる。木漏れ日や街灯の光がアクセントになり、画面に表情が出ます。

ミニゲームのような楽しさはinstaxが得意。シャッターを押してから出てくるまでの待ち時間に、誰とどんな話をするか、その場の熱量が上がる。紙が現れて像が浮かぶプロセスそのものがイベントです。Mini Shot 3 RETROはプリントの速度と安定感があるため、数をこなしたい場で強い。席順に配る、番号で管理する、といった実務もこなせる懐の広さがあります。

自分の体験として、写真を「残す意志」が強い日はMini Shot 3 RETROを選びます。完成度の安定に救われ、後から見返しても均整が取れている。逆に「今の熱を刻みたい」日はinstax mini 12やミニ40に手が伸びる。多少の揺れも含めてその場の呼吸が乗るので、思い出の密度が高く感じられます。

instax mini 12は軽快で、回して即撮れる気楽さが素晴らしい。セルフィーの距離感が掴みやすく、複数人でも入りやすい枠取りができる。ミニ40は一枚を仕立てる楽しみが強く、外装の雰囲気が写真の気品に寄与する。同じフィルムでも撮る所作が変わり、出来上がりの気分が揺れるのが面白いです。

Mini Shot 3 RETROのスクエアは、視線の滞在時間が長くなります。画面の四隅が均等に効くため、中央の主題を落ち着いて受け止められる。複数枚を並べるとパネルのように統一感が生まれ、コレクションしたくなる。instaxの縦長はストーリーを運びやすく、人の立ち姿や街の垂直線が気持ちよく収まる。ポケットから取り出して渡す行為の自然さも縦長が後押しします。

仕上がりの耐久感はMini Shot 3 RETROが頼もしく感じます。表面の保護層のおかげで擦れに強く、頻繁に手渡しても見た目が保たれやすい。instaxは時間とともに微細な変化が出ることがあり、それがむしろ愛着につながる。年月で味わいが増す紙の表情が、アルバムを開く楽しみを育てます。

総じて、確実性と編集の余地を重んじるならMini Shot 3 RETRO。即興性と場の鼓動を写真に閉じ込めたいならinstax mini 12/40。どちらも「人と写真の距離」を縮めてくれるが、残し方の思想が異なる。自分の一日が「整える日」なのか「躍る日」なのかを思い浮かべると、自然に手が伸びる一台が決まります。

どれを選んでも、紙になった瞬間の魔法は変わらない。ただ、その魔法の出し方は機種ごとに違う。Mini Shot 3 RETROは緻密に仕立てて贈る喜び。instax mini 12とミニ40は、場の熱をそのまま渡す祝祭。今日のあなたの過ごし方に合わせて、相棒を選んでみてください。写真がもっと近くなります。

まとめ

最終的に心が掴まれたのはKodak Mini Shot 3 RETRO。スマホからのプリントとその場撮影が一台で完結する自由さが圧倒的で、正方形の76×76mmに4PASSで染め上げるしっとり艶のある仕上がりは、指で触るたびに「持って帰る喜び」を思い出させてくれる。内蔵LCDで撮影を選べるのも気楽で、被写体の表情を確認してからプリントできる安心感がある。一方でカメラ画質は必要十分の域で、暗所では荒れやすく、撮影体験の「遊び」は控えめ。それでも週末、家族や友人の一瞬を正方形に閉じ込めてアルバムを増やしていく心地よさは、何度でも使いたくなる魅力だった。次点はinstax mini 12。レンズを回すだけで電源とクローズアップが切り替わる潔さ、セルフィーが自然に決まるミラー、屋外でも軽快に押して撮る「らくさ」は抜群。プリントが現れていく待ち時間そのものが体験になるのも好き。ただ、明るい環境では白飛びが出る場面もあり、構図に凝り始めると調整の余地は限られる。三番手はinstax mini 40。黒×シルバーのクラシックな見た目に首から提げる満足、撮って渡す楽しさは健在。操作は素直で、フィルムの質感はやはり強い。しかし、mini 12に比べると「即撮って遊ぶ」ニュアンスでは一歩譲る印象だった。ベストチョイスはKodak Mini Shot 3 RETRO。撮る・選ぶ・残すの回遊性が生活に馴染み、紙の写真が再び日常へ戻ってくる感覚をくれた。おすすめは「撮影の気軽さ優先ならinstax mini 12、見た目の満足と手触りの趣重視ならinstax mini 40、プリントの自由度と正方形のアルバム作りならKodak」という選び方が心地よい。

引用

https://kodakphotoprinters.com/products/kodak-mini-shot-3-retro

https://www.fujifilm.com/products/instax/cameras/mini_12/

https://www.fujifilm.com/products/instax/cameras/mini_40/



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